そろそろ卒業シーズンですね。
週末に出かけると、近所の桜並木の道に、濃いピンク色の河津桜が開花していた。
やはりこの時期になると学生の頃の思い出が蘇ってきます。
大学に通っていた学生の頃、リゾートバイトでバーテンダーのアルバイトをした時のことを思い出した。
あの時、バーテンダーの社員さんがとても親切に教えてくれたことが今でも忘れられないんです。
あの頃、僕は大学の春休みに三重県伊勢志摩のホテルでアルバイトをしていた。本当ならスキーも楽しみたかったので信州や北海道狙いだったのに、競争率が高くて近畿地域になってしまい正直テンションは下がっていた。
▶参考サイト:リゾートバイトのリゾバ.com
「まあ、仕事だし仕方ないか」と割り切って約2週間の泊まり込みにでかけ、そこでの仕事は最初、客室やフロント、外回りなど、施設の清掃や整備を担当していた。
ある日、バーテンダーのアルバイトが急遽欠員になってしまったため、社員のバーテンダーさんが僕に手伝ってくれる?と声をかけてきたんだ。僕は、バーテンダーの経験どころか、バーに行っあこともなかったので、不安だったけど社員のバーテンダーさんに指導を受けながら働いくことになった。
初めに社員のバーテンダーさんに教わったのは、お酒の種類と作り方だった。カクテルやロングドリンク、ショートドリンクなど、たくさんの種類があって驚いた。社員のバーテンダーさんは、一つ一つの作り方を丁寧に教えてくれたし、お酒に合った食べ物の提供の仕方も教えてくれた。
教えてくれたのはお酒や料理の知識だけではなかった。次に社員のバーテンダーさんは、お客様への接し方や、バーテンダーとしての心得や礼儀も教えてくれた。
例えば、どういう性格のお客様なのかを見分けるコツ。つまり「人相学」みたいなことも教えてくれて、それぞれのお客さんにあった接し方や会話の仕方、また、お酒を飲みすぎたお客様への対処方法なども教えてくれた。
私が働いている中で、社員のバーテンダーさんは、とても礼儀正しく、親切で、素晴らしいバーテンダーだった。
バーテンという仕事はお酒や料理を提供することと同様に、お客様とのコミュニケーションが非常に大切になることを実感したし、学べた。このことは今の自分に大きな影響を与えていると思う。社員のバーテンダーさんに教えていただいた一つ一つのことは、私にとって非常に貴重な経験だった。
思い出せばあの頃の私はまだ未熟で、ときには厳しい指導に耐えられなくて塞ぎ込んでしまうこともあたっけ。だけど、社員のバーテンダーさんの言葉には常に愛情があったし、心のなかにある揺るぎない優しさをもって接してくれた。だから、アルバイト最後の日には自分に自信を持つことや、困難に直面したときには前向きに考えることの大切さを言葉にして僕にくれたんだ。
大学を卒業してから今でも、そのリゾート地のバーには時々訪れることがあって、あの頃を思い出す。リゾートバイトであの社員のバーテンダーさんに出会えたことは僕にとって大きな財産であり、かけがえのない思い出だと実感しているからだ。
もう、僕に色々教えてくれた社員のバーテンダーさんはいないんだけど、また今年もあのホテルのバーに立ち寄って来ようと思っている。